2009年12月15日火曜日

男の嫉妬


とても複雑なのが「男の嫉妬」のようだ。山内昌之氏の「嫉妬の世界史」は興味深い本である。大物の跡継ぎには必ずと言ってよいほど「従順」な「小物」が多いのも決して偶然ではないだろう。常に人は、自分より無能な後任を望むものであるようだ。また、自分の地位を脅かすものは、どんなに能力があろうと、逆にあるがゆえに阻害され、無視されるのであろう。政治家であれ学者であれ、スポーツ選手であれ、その傾向には大差がないようだ。ただ、気をつけなくてはならない点がひとつ。自身の不遇を「嫉妬された故」として片付けてしまってはいけない。その納得の仕方は、卑屈であり、卑怯であり、自己弁護的である。ただ、「人から嫉妬されなかったとすれば、それは私が大事を成さなかったという証拠である」ということも心理である。うーん。

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