NHKスペシャル「チャイナパワー」を観た。「“電影革命”の衝撃 」というタイトルで、映画を通じて自国文化を売り込もうとしている中国の今を報道していた。中国の映画振興に向けた取り組みは国を挙げてのものである。つい5年ほど前までは韓国映画が大きな注目を集めており、中国の影は薄かった。韓流ブームの時期である。それがわずか5年ほどで米国を凌ぐ勢いで映画振興を進めているのである。
最近のわが国や地方自治体の文化政策にはやや市場原理偏重なところがあり、「生き残るものこそが文化である」、「経済的に自立できない文化は滅びる」という側面が強いようだ。しかし、そうとは決して言い切ることはできないと思う。文化を育て、振興するにはそれを支援する国なり支援者の存在が必要なのである。
ある落語家がまくらでする話がある「トキは、150羽位しか日本に生息していないそうです。ですから、天然記念物として国から保護されております。大事にされております。我々上方落語家も200人程度で絶滅寸前です。鳥を保護するのであれば、人間である我々も同じように保護していただきたいものです。」とは、言うものの、上方落語には繁昌亭を支援する市民に支えられるという幸運があった。
だが、そんな幸運に恵まれる「文化」は、ごく稀であるというのも現実である。その点の「見極め」が様々な「仕分け」で求められるのであろう。
自分はキワメテ怠惰な休日を過ごしながら、たまたま観たテレビをネタにして、こうしてエラソウなことを書いている。ああこれではイカンと自責するのであった。
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